天国への道

愛を持って、自分の頭で考え、行動していきましょう

天国で⑥

 転生先が決まり、私は自分を補助してくれるグループの人員を選びました。人員は少なめにしました。10人程度だったと思います。自分で人生を切り開きたかったからなのか何なのか。愚かなことだと思います。その分、この人員は自分が本当に信頼している人たちだけでした。

 ここで私はさらに愚かなことをします。20歳を過ぎるまで、私の人生に手を出さないでほしいと頼んだのです。見守ることすら不要だと言いました。父母が十分に私を助けてくれるはずだと考えていましたし、何より真実の愛を得るために一切の助力が欲しくなかったのです。先にも言ったとおり、私は愛について全く分かっていなかったのですから。そしてもう一つ、私は彼らの声を聴きたかった。そのためには、一生を通じて彼らに見守ってもらうのではなく、ある程度の期間集中して守ってもらう必要がありました。彼らも常に私に声を届けるのは大変だということです。

 本当なら、20歳までの間こそ、彼らに守ってもらうべきだったと思います。そこまで十分に守ってもらえば、後の人生で困ったことがあっても乗り越えられたでしょう。ここを間違えたばかりに、20歳になるころには私はもうボロボロになっていました。

 そして、私はもう一つ彼らにお願いしました。40歳を過ぎてまだ結婚していなかったら、それは私が危機的状況にあるということだから、全力で助けて欲しいと。しかしボロボロになってしまった私は考え方も歪み、人として尊敬できるものではなくなってしまいました。多くの者が私のもとから離れ、彼らの話によれば私を見ることすら今では禁止されているらしいです。それでも見守ってくれて尽力してくれる人がほんの一握りでもいることに感謝しています。しかしながら、全力で助けるといってもそれ自体がもうかなり難しい状況です。

 

 さて、こうして私は転生することになりました。すべての準備が整い、私は地上に光の柱のように降りてゆきました。地上が恐ろしく暗かったのを覚えています。周りを見ると、私と同じように地上に降りてゆく人々が見えます。ふと上空を見ると、私たちと人生を共にするために天使が降りてきて、一人また一人と私たちに融合していきます。私のもとにも天使が来ました。いつかの、前の人生を私と共に過ごした天使です。私は迷いました。天使が共に来てくれるのは有り難い、とても光栄なことです。しかしながら、私はこの人生で「不幸になる」と先生から告げられています。そんな人生に彼を付き合わせて良いものだろうか? 私は彼に説明しようとしました。すると彼からわずかに怒りの波動が感じられました。そして半ば強引に、彼は私と融合しました。