天国への道

愛を持って、自分の頭で考え、行動していきましょう

天国で①

 そんなわけで、私は運良く天国に昇ることができました。

 皆さんは、天国とはどのようなところだと想像しますか? 昔話で聞くような、何の苦しみもなく平和で幸せに満ちあふれた場所でしょうか? 

 

 まず、天国にはいくつかの階層があります。私は自分がどの階層に属しているかは知りませんでした。しかし、自分の今いる階層よりも上の階層があることは知っていました。

 人間社会と同じように、天国には善意も悪意もあります。しかし犯罪はなく、喧嘩すら見たことがありません。環境の賜物でしょう。ただし、先にも述べたように、悪意を持った人間というのはいます。このことについては、後に語ることになるでしょう。

 

 天国での生活はとても楽しかったことを覚えています。まず、私たちは現世でいう学校のような場所で、様々なことを学びました。教室の中で授業を受けます。この授業の内容から、私は自分がどのように次の人生を生きるかを決めました。これも後に語ることとなります。

 私たちには「先生」がいました。一人の美しい女性で、私たちは彼女から指導を受けました。以前にお話しした中にある「先生」とは、彼女のことです。彼女はある程度先の未来を見ることができたようです。もしくは深い洞察力をお持ちだったのか。彼女がこうなる、と仰ったことは今まですべて的中しています。私もいくつか言葉をいただきました。これも後に語ることになるでしょう。ただ、いただいた言葉はいつどこで戦争があるだとか地震があるだとか、そういった予言めいた言葉ではありません。私の人生に関することです。

 

 天国で学びながら、私たちは次の人生のための力を貯めます。奇跡を起こすための力と言っていいと思います。そしてそれを次の人生で活かします。奇跡を起こせるわけではありませんし、今の私も力を行使できるわけではありません。はっきりと申し上げれば、どうして力を貯めていたのかはわかりません。しかし力を貯めるように指導されました。理由もご教示いただいたように思います。ただ残念ながら、記憶にありません。

 

 天国はとても良いところでした。何よりまず、天国は安全でした。魂に傷を負うような危険とは縁がない、魂を癒して力を貯め、万全の状態で転生できます。その転生先も良いところが保証されています。詳しくは忘れましたが、何親等か以内には必ず天国からの転生者が一人いました。そして、彼らは転生者に助力してくれます。また、転生者一人につき十数人の天国の者が付き、雲の上から見守ってくれています。危険があったりするときには、時に彼ら自身が貯めている力までも使って危険を排除してくれます。グループの中の一人か二人が中心人物であって、他の者は補佐であることが多いです。力の使い方や強弱にも個人差があります。通常は奇跡的な力を行使することは不可能だといっていいでしょう。私は力が強いほうでした。それでも宝くじを当てて欲しいと言われた時、2等を当てるのが限度でした。このことも後で語るでしょう。

 

 ところで、天国へ至る道の最低条件は、「愛」です。愛を知り、他者を慮り、愛すること。愛されずとも愛することはできます、もちろん、愛されない中で愛すること、それは困難なことではあります。愛は世界を救います。あなたが愛で以て一つの小さな世界を救うたび、それは次第に大きな世界を救っていくことでしょう。

 愛を持って生きてください。そして本当の意味で愛しましょう。